山本容子展 過ぎゆくもの (版画)
3月15日(月) - 3月29日(土)
11:00-19:00 日曜・祭日休廊
「過ぎゆくもの」―これは、2007年10月、埼玉県大宮市にオープンした鉄道博物館に設置された山本容子によるアートワークのタイトルです。鉄道をテーマにした縦3メートル・横10メートルのステンドグラスが、出来上がりました。版画家山本容子はステンドグラスの制作にあたり、まず原画としてイメージを銅版画におこして着彩、またキャンヴァスに油彩で全体を描きました。
今回の展覧会は、博物館の巨大なアートワークにくらべれば小さいけれど、その原点―エスプリの源―をお見せするものです。そして銅版画のイメージがステンドグラスにうつされたときにどのようになるかをみるための、小型の試作ステンドグラスも展示いたします。
そして「過ぎゆくもの」のイメージは、鉄道というテーマに取り組むにあたって、山本容子の脳裡にうかんだ10人の現代の書き手にお願いして書いていただいた鉄道にまつわるエッセイにインスパイアされた世界であり、いわば作家の方たちとのコラボレーションでもあります。
左から〈走る音楽機械〉、〈トーマス・クックとドモドッソラ〉、〈銀河鉄道の駅弁〉
3点とも2007年 エッチング、グワッシュ、パステル、紙 450×150mm
山本容子 略歴 | |
1952年 | 4月埼玉県に生まれる。 8月に大阪府堺市に転居。 |
1975年 | 第27回京展紫賞受賞。 アート・コアギャラリー(京都)で初個展。 |
1976年 | ガレリア・グラフィカにて東京での初個展を開催。 第1回アート・コア賞受賞。 |
1977年 | 第2回京都洋画版画美術展新人賞受賞。 第2回現代版画コンクール展コンクール賞受賞。 |
1978年 | 京都市立芸術大学美術学部美術専攻科修了。 第2回日本現代版画大賞展西武賞受賞。 |
1980年 | 京都市芸術新人賞を受賞。 |
1983年 | 第4回韓国国際版画ビエンナーレにて優秀賞受賞。 |
1992年 | 『Lの贈り物』で第23回講談社出版ブックデザイン賞受賞。 |
1997年 | ルイ・ヴィトン『トラベル・ノートブック』原画展(国内10カ所、パリ、ハンブルグ) |
1998年 | すみだトリフォニーホール(東京)壁画完成。舞台美術・衣装を担当したオペラ「Momo」上演。 |
2000年 | ハノーバー国際博覧会(独)の日本館「EXPO2005愛知」PRブースで和紙車『蛍』発表。 |
2002年 | 「山本容子の美術遊園地」展(〜03年、高知県立美術館、和歌山県立近代美術館、富山県近代立美術館、うらわ美術館、他全10ケ所)。 |
2003年 | 山本容子 -わたしの時間旅行-展(パリ、東京、名古屋、福岡、大阪)開催。 |
2004年 | 『ポートレートの現代』展(うらわ美術館)『Time of My Life -永遠の少年達-』(東京オペラシティアートギャラリー)に出品。 新東京国際空港第一旅客ターミナル、ステンドグラス完成。 |
2005年 | Opera Lesson展−音楽と花をテーマに/ヴァンジ彫刻庭園美術館(静岡) |
2006年 | 絵と本の博覧会−日本の絵本芸術展 新潟市新津美術館(新潟)、下関市立美術館(山口)、萬鉄五郎記念美術館(岩手) |
2007年 | 山本容子展「Musical life」 ―音楽とともにある一つの人生/ミューザ川崎シンフォニーホール Ma belle epoque 山本容子 私のベルエポック展/ジェイアール京都伊勢丹、伊勢丹小倉店 |
2008年 | 山本容子展 過ぎゆくもの/ガレリア・グラフィカ(東京) Jazzing 山本容子展/名鉄丸越百貨店美術画廊 (金沢) 「山本容子のワンダーランドへようこそ〜壁画を巡る物語〜」展/伊勢丹新宿店(東京) |
2010年 | 山本容子 新作展 「鏡の国」/ガレリア・グラフィカ(東京) |
[主なパブリック・コレクション] 東京国立近代美術館/高知県立美術館/埼玉県立近代美術館/栃木県立美術館/いわき市立美術館/韓国国立現代美術館/大阪府堺市 |
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