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ポール・ゴーギャン
Paul Gauguin (1848-1903, France)


Biography
Untitled La Sourire du Diable Les Deux Mystéres
     
     
     
     
     
     
     
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The Temptation of St. Anthony

マナオ・トゥパパウ(「死霊は見守る」)/Manao Tupapau
リトグラフ、1894年、イメージ・サイズ180×271mm、紙サイズ399×581mm、Kornfeld 23-B、Guerin 50、限定100部、版上左下にタイトル、左上にPGOのモノグラム・サインあり、画面右下マージンにペン(黒インク)で署名、番号ep.26.あり。
暗闇でひとり死霊に脅え、身を起こすこともできない若い娘テフラ――ゴーギャンは「こんな美しい彼女を見たことがなかった」と書く。同テーマによる木版やドローイングは数種類あるが、当作品はタヒチへの初めての旅で描いた1892年の美しい油彩画に基づいている。木版画は70点余り、多少のジンコグラフはあるが、当作品はゴーギャンが制作した唯一のリトグラフであり、自筆署名を入れた唯一の版画作品。「レスタンプ・オリジナル」1894年4-6月号(cat.28)で出版されたもの。旧蔵:F. E. Bliss (Lugt 265)、Galleri K, Oslo。

The Temptation of St. Anthony

マナオ・トゥパパウ(死霊は見守る)/Manao Tupapau (Elle pense au revenant-L’Esprit des morts veille)
木口木版、黄・黒・オレンジの三色刷り、1893-94年、イメージ・サイズ205×355mm、紙サイズ238×397mm、Kornfeld 20-IV-D、厚手和紙、版上右上に彫り込みでタイトル、右下にPGOのモノグラム・サインあり、四囲に約150mmマージンあり。
ゴーギャンの全版画作品は約70点の僅数。当作品は、1894年の春から夏にかけてルイ・ロワ(Louis Roy)によって刷られた版で、約25部から30部しか刷られていない。右端上の黒部分の版木にひび割れの起こる前の稀少品。タヒチから一旦パリに帰ったゴーギャンが、かの地の思い出を描いた。その代表作「ノアノア」シリーズ10点の中の1点。未開の地の闇夜に霊の気配にさらされた若い女は身を丸める。その無防備な裸体はエロスと生の始まりの表徴であり、闇=死と相通じている。



                 The Temptation of St. Anthony

悪霊の日(マーナ・ノ・ヴァルア・イノ)/MAHNA NO VARUA INO (The Day of the Evil Spirit)
木版(木口)、1893-94年、イメージ・サイズ203×357mm、紙サイズ272×430mm、Guerin 33、Kornfeld 19-W-E-b、版上にPGOのモノグラムによる彫り込み署名とタイトル。当版は1921年に息子のポーラ(Paula Gauguin)によって、コペンハーゲンで発行された限定100部。左上余白に番号、左下余白にPaul Gauguin fait.、右下にPola Gauguin imp.と鉛筆で署名。
ゴーギャンの版画代表作、シリーズ「ノア・ノア」10点の中の1点。生前の刷りは、画家自身による試刷り数部と刷り師ルイ・ロワによる色刷り25-30部があるのみ。ゴーギャンはプリミティヴなものを求め、1891年にタヒチに赴いた。この木版の連作は書きためた「ノア・ノア」草稿をもとにした書物の挿絵として制作された。ほぼ同じ構成の油彩画「Upa Upa(火の踊り、1891年)」では、闇に燃える火に照らされた男女が、原始的な神秘と官能の宴をくりひろげる。版画では、場面は整理されてデモーニッシュな雰囲気をより醸し出している。木口木版だが丸ノミもビュランも自由に使って、木彫も制作した画家の手の跡が感じられる。