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藤田嗣治
Léonard-TsuguharuFoujita (1886-1968, Japan-France)


Biography
Autoportrait Chat couché
Jeune Fille et son Chat se reposant Portrait de jeune femme  
     
     
     
     
     
     
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The Temptation of St. Anthony

自画像/Autoportrait
鉛筆、ペン、インク、トレーシング・ペーパー、1927-31年、紙サイズ334×479mm、画面右下に鉛筆で署名あり。旧蔵:個人コレクション、ベルギー。
フジタは自画像の多い作家である。当ドゥローイングは、おそらく1927年のドライポイント版画(Cat.27.90)、1931年の墨によるデッサン(Cat.31.13)のもとになったと思われる。比較すると、細かいディテールは写されておらず、壁の女の横顔も描かれていない。しかし線はのびのびと自由で大らか。トレード・マークのおかっぱ頭の髪の毛だけがインクで描かれている。経年による紙の変色が多少あり。

The Temptation of St. Anthony

横たわる猫/Chat allongée
リトグラフ、1926年、イメージ・サイズ245×305mm、紙サイズ367×511mm、和紙、Buisson 26.86、画面右上に版上署名、インクで右下に署名、画面左下に限定50部外の10部の内、X/Xとあり。
出版はEditions Artistiques Apollo、Galerie Mantelet(Colette Weil)、Paris、1929年12月5日-1930年1月26日にかけてシカゴのアート・インスティテュートでの〈第一回国際リトグラフと木口木版展〉に展示されたという。首にリボンの巻かれたキジ猫が寝ている姿がスピード感あるタッチで描かれている。その微笑む寝顔が、なんともいえぬ安らぎの表情で、何か良い夢でも見て満足しているようだ。

The Temptation of St. Anthony

仰向けに横たわる猫/Chat couché
カラー・エッチング、アクアチント、ドライポイント、1929年、イメージ・サイズ286×358mm(紙サイズ450×514mm)、Buisson 29.16 、29.200、和紙に雁皮紙貼り、100部エディション外の特装版10部(I-X)からの1点。Éditions artistiques Apollo(Paris)発行、鉛筆で番号・署名あり。

The Temptation of St. Anthony

横たわる若い娘と猫/Jeune Fille et son Chat se reposant
鉛筆、擦筆、トレーシング・ペーパー、1950-1951年頃、紙サイズ248×327mm、中央下右寄りに鉛筆でFoujitaと署名あり。Madame Sylvie Buissonによる鑑定書あり。

当作品は藤田君代夫人の旧コレクションであったが、夫人の逝去に伴い、2013年に市場に出た作品のひとつ。横たわる裸婦と猫のテーマは、油彩にもドゥローイングにも1920年代終り頃から頻繁に描かれているが、このドゥローイングに最も酷似している油彩画は1951年制作のもの(Buisson Cat.1987, Nr.51.46)であり、おそらくその下絵であったろうと思われる。このモデルと猫は1950年から何回も描かれているが、瓜実顔のやや虚無的な眼差しの雰囲気のある美しい人である。

The Temptation of St. Anthony

若い女性の肖像画/Portrait de jeune femme
和紙に墨、水彩、紙サイズ265×185mm、画面左下に漢字で“嗣治”、その下にローマ字で“Foujita”、また下に制作年代“1941”の記述あり。Buisson Cat. 41.30に掲載。
この作品が制作された時代は戦中、フジタはハノイ等で文化使節として展覧会を組織していたという。当作は、若く美しい女性のプロフィルを、筆による繊細な線と掠れを使い分け丁寧に描き、巻き髪や遠くを見つめる瞳に彩色が残る非常に魅力的な一品。旧蔵:フランスの個人コレクションから。